
2025年の国勢調査が公表されました。人口減少が続いていることが注目されがちですが、ポスティングの視点から見ると、もう一つ興味深い変化があります。今回はその変化に着目しながら、これからのポスティングを考えるうえで大切なポイントをご紹介したいと思います。
人口は減少、でも「世帯数」は増えている

今回の国勢調査では、2025年10月1日現在、日本の人口は1億2297万3千人となり、2020年から317万人減少しました。その一方で、一般世帯数は5718万2千世帯で、2020年よりも147万7千世帯増えています。
つまり、人口は減っているのに、チラシを届ける「世帯=ポスト」は増えていると考えることができます。
その背景にあるのが世帯の小規模化です。一般世帯の1世帯当たりの人数は、2020年の2.21人から2025年には2.10人へ減少。東京都では1.85人、神奈川県でも2.07人となっています。
さらに、1人で暮らす「単独世帯」は2368万9千世帯。一般世帯に占める割合は2020年の38.0%から41.4%へ上昇し、今や10世帯のうち4世帯以上が一人暮らしです。
「配布できる世帯数」は増えていても、1枚のチラシの先にいる人数や世帯構成は変化しているのです。
東京では7割以上が「共同住宅」

また、住まい方にも変化が見られます。住宅に住む一般世帯のうち「共同住宅」に住む割合は全国で46.1%。2020年の44.6%からさらに上昇しました。
都市部ではその傾向がより顕著で、東京都は71.4%、神奈川県が57.7%。東京都では、住宅に住む世帯の7割以上がマンションやアパートのなどの共同住宅で暮らしているということがわかります。
住宅の所有関係をみると、持ち家の割合は全国で60.7%と、2020年の60.4%から低下。一方で民営借家は29.7%から30.9%へ上昇しています。東京都の持ち家比率は44.9%、神奈川県では58.8%です。
ここから分かるのは、東京・神奈川などで「エリア」だけを決めて広くポスティングをすると、単身世帯からファミリー世帯、持ち家、賃貸など、さまざまな属性の世帯にチラシが届くということです。
もちろん、一人暮らしの人をターゲットにした飲食、宅配、美容などのサービスであれば、単独世帯の多さは大きなチャンスになります。しかし、狙いたいお客様がファミリー層や持ち家層だった場合はどうでしょうか。
「どこに配るか」だけではなく「どんな住宅に配るか」

例えば、学習塾や習い事、家族で利用する飲食店や自動車、リフォームや住宅関連サービスなどはファミリー世帯との相性が良い業種です。
このような場合、「店舗から〇㎞」「〇〇区に1万枚」というエリアだけを基準にした配布よりも、ファミリータイプの住居が多い住宅を選んだ方が、届けたい相手に届く可能性を高めることができます。
また、1世帯に複数人が暮らすファミリー世帯なら、1枚のチラシを家族の複数人が目にする可能性があります。 長期的な関係づくりを重視するサービスでは、「分譲か賃貸か」という視点も配布先選びの一つになります。分譲マンションは住まいを購入した人が暮らす住宅であり、地域に根差した店舗や、住宅・教育・健康・暮らしの質に関わるサービスなどでは、有力な配布候補になるでしょう。
これからは配布の枚数の多さではなく「誰に配るか」がポイント

これまで述べてきたように、単独世帯が4割を超え、都市部では共同住宅で暮らす世帯が増えている時代となった今、同じ1万枚を配る場合でも、その中に自社のサービスを必要とする世帯がどれだけ含まれているかによって意味は大きく変わります。
2025年国勢調査から見えてきたのは、世帯数が増えているからこそ、多くのポストに届けるのではなく、届けたい人が暮らすポストを選ぶことの重要性だと感じています。
これからのポスティングでは、エリアだけではなく、マンションの立地や分譲・賃貸、住居タイプなどを見ながら「誰に届けたいか」から配布先を考えていくことがポイントです。
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データ出典:総務省統計局「令和7年国勢調査 調査の結果」
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