日本郵便の「タウンプラス」ならタワーマンションにチラシを配れるのか？【武蔵小杉編】

「タウンプラス」は郵便局員によるポスティング

以前の記事でもご紹介した通り、ポスティングが出来ないようなタワーマンションにチラシやハガキを配布できる数少ない方法が日本郵便による「タウンプラス」。「〇〇町にお住まいの方」というようなハガキや封筒を受け取ったことはありませんか？あのように地域を指定して配布する「宛て名なしのDM」がタウンプラスです。

郵便局員が制服もしくは決められた服装で配達することによって、ポスティングでは配布NGのマンションでも配布が出来るケースが多く、「ポスティングが出来ないのでこのマンション（エリア）にはタウンプラスで配布する」というような広告主も多くいらっしゃいます。DM扱いのため配布単価はポスティングに比べてかなり割高（A4サイズの場合＠40円ほど）ですが「ほぼ100％の世帯にPR出来る」というポイントは広告主にとってやはり重要のようです。

しかし最近は少し事情が変わってきており、「100％配布」を売りにするタウンプラスでも配布出来ないマンションが増えているそうです。今回は川崎市の武蔵小杉エリアを調べてみました。

50％のタワーマンションは配布NG

2008年頃からタワーマンションの建設ラッシュが始まり、今ではすっかり「住みたいの街のランキング」の上位にランクインされるようになった武蔵小杉。駅周辺には20階建て以上のマンションが12棟あります。

【武蔵小杉駅周辺の20階建て以上のマンション】

・パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー
・パークシティ武蔵小杉ステーションフォレストタワー
・パークシティ武蔵小杉ザグランドウイングタワー
・レジデンス・ザ・武蔵小杉
・ブリリア武蔵小杉
・プラウドタワー武蔵小杉
・エクラスタワー武蔵小杉
・リエトコート武蔵小杉THE CLASSY TOWER
・リエトコート武蔵小杉イーストタワー
・THE KOSUGI TOWER
・シティハウス武蔵小杉
・シティタワー武蔵小杉

それではこの中でタウンプラスでは配布出来ないマンションはいくつあるのでしょうか？

【タウンプラスで配布出来ないマンション】※中原郵便局資料による

・パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー
・パークシティ武蔵小杉ステーションフォレストタワー
・パークシティ武蔵小杉ザグランドウイングタワー
・リエトコート武蔵小杉イーストタワー
・シティハウス武蔵小杉
・シティタワー武蔵小杉

12棟中6棟のマンションではタウンプラスでも配布出来ないという結果になりました。その割合はなんと50％。郵便局員が配布するタウンプラスでもこれほど配布出来ないとは驚きです。数年前までは配布できるマンションはもっと多かったようですが、「宛名なしDM」という呼び方はしていても宛名がない以上は「郵便局員によるポスティング」ですので、他のポスティングと同じ扱いで「配布禁止」になったようです。

配布できるマンションorできないマンションの違いは？

最後にタウンプラスでどんなマンションが配布出来て、どんなマンションが配布出来ないのか傾向を調べてみましょう。

最初にマンションの「竣工年（新しさ）」に注目してみました。やはり最近建設された新しいマンションほど、セキュリティがしっかりしており、配布が出来にくいのではないかという仮説です。しかし武蔵小杉では確かに2016年竣工の「シティタワー武蔵小杉」では配布NGとなっているものの、その次に新しいプラウドタワー武蔵小杉（2014年11月竣工）では配布が可能です。また配布NGのマンションの中にも比較的古いマンションが並んでいます。どうやらマンションの竣工年は関係ないようです。

つぎに注目したのは「マンションのディベロッパー（売主）」です。ちなみにタウンプラスで配布が出来ない6棟のマンションですが、以下の2社の系列に分類できます。

【三井不動産系列】

・パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー
・パークシティ武蔵小杉ステーションフォレストタワー
・パークシティ武蔵小杉ザグランドウイングタワー

【住友不動産系列】

・リエトコート武蔵小杉イーストタワー
・シティハウス武蔵小杉
・シティタワー武蔵小杉

マンションの管理会社はディベロッパーの系列になることがほとんでですので、管理会社の意向により「タウンプラスも配布禁止」という結果になっているかもしれませんね。

ちなみに武蔵小杉では今後も三井不動産系列のタワーマンションが続々と建設される予定です。この傾向からするとそれらのマンションでもタウンプラスの配布はNGになりそうです。